カテゴリー : 展覧会・公募展

札幌北陵高校美術部展にお邪魔してきました。


札幌北陵高校の美術部が札幌のアートスペース201というギャラリーで美術部展を行うということを聞きつけ、ちょうどタイミングよく札幌にいた私は早速乗り込んできました。

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くっ…このアートスペース201ってギャラリー自体、非常に懐かしい…。自分が学生時代にも何度かここで展覧会やったっけ…。
さて。
札幌北陵高校の美術部顧問である菊地先生は、偶然にも私と同い年。数少ない美術の教員で同い年だなんて、なんだか嬉しいじゃないですか。というわけで勝手に彼と私は同士と思い、北陵高校美術部の動向をいつも気にしているのであります。
おもむろに乗り込み、写真を撮って差し入れをさくっと置いて華麗に消えようと思っていたのですが、偶然菊地先生も会場にいらっしゃいました。というわけで、昨今の高校美術についての話とかU21の話とか授業の内容とか研修や教員免許更新講習の話とか、今度ぜひとも飲みましょういつやりますかやるならすぐやりましょうかとかそんなこと(どんなこと?)を熱く語り合いました。

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出品されている作品は、市函美術部も今一生懸命取り組んでいる、2月頭の道展U21に出品予定の作品の途中のものがメインでした。
未完成の作品を出品するとは、ある意味勇気あるなぁ…と感じつつも、きっと一生懸命取り組んでるんだろうなぁと感じるものが多かったです。どの作品もU21で完成した作品と出会うのが楽しみです。

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この作品は菊地先生がモデルになっていました。

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現時点でもよく描かれています。きっと作者は真面目な生徒え、一生懸命集中して取り組んでるんだろうなぁというのが伝わってきます。これでもっと強い色がぐんぐん入ってきて、デッサンの狂っている部分をひたすら直して描きこめると、もっとすごくなりそう。
サビの美しさに魅了され始めている生徒の作品も気になりましたね。

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うちにも根っこマニアがいるから、きっと彼女もその気持ちがわかるかと思います(笑)
確かにサビっていいよね。朽ちていくものの渋さというか、腐食の美しさというか、サビが垂れてできるシミのような痕のような…なんていうか。うん、好きです私も。
だからこそ、もっとサビを研究したらいいですね。サビ探しの旅に出かけるといい。いろんなところに美しいサビがありますからね。そしてそれをどうやって絵にするか。絵として表現する上で、どうすればその美しさが見ている人に伝わるか。さらに研究していって欲しいと思いました。
そのほかの作品も、ぜひ残りの時間を頑張って欲しいと思います。
あと、こんなイラスト作品もありました。面白いことしてるなぁ…。

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好きな曲を聴いて、そのイメージから生まれたイラストだそうです。
あ、展示で面白かったのは、作品の横にA4サイズのキャプションが貼ってあって、そこに直接コメントを書き込めるところでした。で、OGの人が思いっきり辛口コメントを(これがホントに辛口)全ての作品に書き込んでいました。
あれは、完全に、だね。
卒業していても部活のことを気にかけてくれているって、とても素敵だと思います。そういう部活にうちもしていきたいですな。
いやーーー、負けてられませんぜーーー市函美術部のみんな!
残された時間はあと3週間と少し。もっともっと気合い入れて時間かけて、一筆一筆に想いを込めて描いていこう。焦らず、じっくりとね。
ちなみに、ここ市立函館美術部ブログは、札幌北陵高校美術部のブログを真似て始めたのでした。とても面白いので、ぜひ観てみてくださいね♪


道銀文化財団「現在(いま)を見つめる眼 Vol.4」に行ってきました。


1月4日(水)から1月14日(土)まで札幌市にある北海道銀行本店(札幌市中央区大通西4丁目)のらいらっく・ぎゃらりいで開催されている「現在(いま)を見つめる眼 Vol.4」に行ってきました。
この展覧会は、今年の8月に富山で開催される全国高等学校総合文化祭、高文連美術のいわゆる全国大会に北海道を代表して出品される平面作品の展示が行われています。
入ったところには、出品校が掲示されていました。顧問の名前も。

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ギャラリー自体は広くはなく10点の展示がギリギリでしたが、ちょうどいい広さにも感じました。

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我らが部長、ばあちゃん子2の作品「The present(s)」も展示されてました。よ、久しぶり!

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改めて見ると、細かく描き込んでますね。受付されていた道銀の方から、見れば見るほど発見があって素晴らしい作品だとお褒めの言葉をいただきました。まだ四葉のクローバーは見つけられてないってさ^^
前任校である檜山北の生徒の作品「日常 その2」ももちろんありました。

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うさぎワールド全開。昨年度の道展U21に出品したうさぎワールド「日常 その1」の続編です。その時の作品よりもさらに密度が上がり、描写力も成長しています。今後も彼女の中にしかないこの世界をもっと広げて欲しいですな。
札幌啓成高校の生徒の作品「鹿羽根」。

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これまた緻密に描き込まれてるんですが、何がすごいって、自分の世界観を思いっきり表現しきっているところです。非現実的な世界をここまで描き上げるには、自分の中にしっかりとその世界を描ききれないと非常に難しいわけで。ややもするとメルヘンチックやイラストチックな世界になりがちな空想世界をここまで構築できているところがすごい。
江別高校の生徒の作品「元気の源」。1年生の作品です。

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とにかくダイナミックな色彩で、日常のありふれた風景を生き生きと描いています。視点を普段見える視点と変えることで、ぐっと見え方が変わってくる。自分の元気の源はこのコンロ、台所から生み出されているんだという強いメッセージを感じますね。やっぱメッセージは大事ですな。
札幌大谷高校の生徒の作品「少しだけ高いところから」。

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これも視点の変換ですね。普通だったら眼下に見える街の夜景が空になっている。見ている人に違和感を与え、不思議な世界を作り出すことに成功しています。色も非常に淡く、空気感が伝わってきますね。
とまぁ、このように全国に行く作品が一同に介し、まとめて観られる非常に贅沢な企画ですので、もし機会がありましたらぜひ足を運んでみてください♪