カテゴリー : 展覧会・公募展

令和5年度全道大会や、もろもろ終わりました


さて前回の投稿は8月で、それから3ヶ月も経ちました。
全道大会の当番校業務に追われ、全く更新出来ませんでしたが、その間も、市函美術部はいろいろと活動をしていまいた。ざっと写真を載せますので、ご覧下さい。
もはや言葉では言い尽くせないくらいいろいろありました。
皆様、ありがとうございました。そして自分自身へ、お疲れ様でした。
まず最近の出来事から順に、さかのぼっていきたいと思います。

まず最初の2枚の作品ですが、リキテックスチャレンジという全国の大学生以下の学生を対象としたコンペに市函美術部1年生の2人が入選しました。
12月17日(日)11時から16時 東京都三鷹市芸術文化センター第4展示室(東京都三鷹市上連雀6-12-14)
に展示されます。会場にて入賞発表が行われます。
左:升田さとみ 右:澤村舞愛
Liquitex THE CHALLENGE (lq-cha.jp)

続きまして全道大会です。
10月5日6日 函館アリーナにて行われました。

最後は支部展です。
開催されたのは8月です。

次は札幌で行われる道展U21ですね。
今は行動し続けることが、結果に繋がる(可能性がある)。
感謝の気持ちを忘れずに、やっていこう!!


若き「作家たち」へ、「作家の目線」で。



ふおぉぉぉ…気がつけばもう2月も終わりが近付いてきてました…。。なんか2月ってホントあっという間ですね…。

さて、ずっと投稿できていなかった、はこだて・冬・アート展の授賞式の様子を掲載。
1月31日の日曜日の話です。うう、結構前でしたすみません。。

まずは、受賞者みんなでの記念写真。

表彰式の当日は、いつもであればギャラリーで行う表彰なのですが、コロナの関係上ホールにて行いました。

そのせいか、いつにも増して厳かな表彰式となりました。

優秀賞を受賞した人たち。

こちらは奨励賞の受賞者。

全体講評の様子。

というわけで昼頃に表彰式が終わり、ギャラリーへ…。
そこに、今回審査員を務めた作家の輪島進一氏がいらっしゃったため、部員たちが改めて個別に講評していただけることに。

輪島先生は、市函の部員たちにとても熱く熱く講評をしてくださいました。

妥協を許さない、まさに「作家の目線」でそれぞれの作品について語る輪島先生。

真剣に耳を傾ける部員たち…。

私も隣で講評を聴いていましたが、いやーーここまで言ってくださるか…!ってくらい、本気の講評でしたね…。いや、本当にすごかった。まさに「叱咤激励」という言葉がふさわしい。講評を受けた部員たちもその熱に圧倒され、良くも悪くも?ショックを受けていたようです。

顧問としては、部活動を行っていくにあたって、これでも結構いろいろ気を遣っていてですね…笑
どうすればよくなっていくのか、どこを改善してどういうアドバイスで導いてあげたらいいのか、どこまでなら心折れずに頑張れるか…。部活動として、ひとりひとりの成長を見守りつつ、これまでの取り組みの過程を思いながら、みんなで頑張れ、一生懸命やろうぜ、とエールを送り続けるしかできないのです。
そのため、極端に言えば「よく頑張ったね」でいい、そういう部分もあったりするのです。それもまた教育なのです。結果よりも過程が大事、よく言いますよね。

しかし、いざ完成した「作品」として公募展に出す。それは、それまでの過程などお構いなしに、ひとつの「作品」として扱われるのです。それはすなわち、結果がすべて、ということ。審査を経て入賞した「作品」であり、そしてその作者である君たちは「作家」なのです。

輪島先生は、まさしく皆のことを「作家」として見てくださっていました。年齢など君たちと4倍くらい違うけれど、「作家」として認めてくださっていたのだと思います。だからこその、作家目線から作家に対しての講評。ある意味心をえぐってくるような厳しい「叱咤」も、すべては「作家」として認めてくれていたからこその、若き作家に向けての「激励」だったのかと。

ある意味とっても羨ましいことですよ。。
だってねぇ、、そうじゃなかったら「よく頑張ったねぇ」で終わりますもん。そのほうがお互いダメージもないし、ハッピーじゃないですか。ニコニコで終わりますもん。誰だって嫌われたくないし、相手が喜ぶ言葉を言ってあげれば、気持ちも良くなりますもん。

だからこそ、こんな講評なかなかもらうことできませんよね。とってもありがたい経験だったと思います。果たしてそれは皆に伝わったでしょうか…?

残念だったのは、この日会場に来た人だけしか輪島先生とお話ができなかったこと、ですね…。
って、全員来て講評いただいたら日が暮れそうでしたけど笑

部員の皆さんには、部活といえど、作品を発表する以上「作家」である、ということを自覚して、普段の活動に勤しんでいただきたい、かな。
高文連やU21が近付いてくると忙しくなる我らが美術部ですが、決して「季節労働者」じゃないのですよ。普段の地道な積み重ねが、結果的に大きなことを成し遂げることに繋がるんです。

だから、描こう。考えよう。勉強しよう。もっと貪欲に、いっぱい吸収して、具体的な目標を持って、それを達成するために今何ができるのかを大切に、頑張っていきましょう…!
高校3年間なんて、あっという間だからね…。部活って、今だからこそ全力で目一杯できる、素敵な時間なんだということを忘れないでくださいな。


【結果】第21回はこだて・冬・アート展が開幕!【発表】



1月24日(日)より『第21回はこだて・冬・アート展』が開幕となりました。

はこだて・冬・アート展は、函館の文化芸術を発信する市民美術展として、地域で制作活動を行う幅広い層の作家からオリジナル作品を募集。プロ・アマ、ジャンルにかかわらず作品展示をする横断的な展覧会として、毎年冬の季節に開催されています。
例年ですとこの時期の市函美術部は北海道美術協会主催の『道展U21』に向けて作品を制作しているのですが、今年度については新型コロナの関係上「1年延期」、すなわち事実上令和2年度は中止に。。
それならば今年はその情熱を「はこだて・冬・アート展」に向けようではないか!ということになり、昨年下旬から制作に励んできたのでした。
同じような時期に作品発表の機会があることにただただ感謝です。

今年の「はこだて・冬・アート展」には総数166点の作品が出品され、はこだて・冬・アート賞が2点、NHK函館放送局局長賞、函館市文化団体協議会会長賞がそれぞれ1点、優秀賞が9点、奨励賞が11点設けられました。
本校美術部の結果としては、本校からは22点の油彩画を出品し、うち優秀賞に5名、奨励賞に3名の合計8名が入賞することができました。

はこだて・冬・アート展は、令和3年1月24日(日)〜1月31日(日)まで函館市芸術ホールにて開催されています。入場料は無料、10時〜19時(最終日は17時まで)となっており、観覧者は駐車場料金も2時間無料になります。
さまざまなジャンルの作品が並び、とてもあたたかい展覧会です。近隣の方はぜひ足をお運びください。コロナ対策も徹底されていますので安心して観覧いただけると思います。

さて、それでは以下に本校から出品した作品全22点を掲載します。

【2年生】

「まどろみ」 2年 栃山 野乃花 F50 油彩・キャンバス (優秀賞)


 

「Over Lay」 2年 田中 快 F50 油彩・キャンバス (優秀賞)


 

「砂をかむ」 2年 斉藤 璃音 F50 油彩・キャンバス (優秀賞)


 

「胡蝶蘭を染めて」 2年 狩野 胡春 F50 油彩・キャンバス (奨励賞)


 

「静かの箱庭」 2年 佐野 碧華 F30 油彩・キャンバス (奨励賞)


 

「Dear」 2年 池田 眞琴 F50 油彩・キャンバス


 

「夢見鳥に願う」 2年 松川 莉子 F50 油彩・キャンバス


 

「ペンディング」 2年 藤村 恭己 F50 油彩・キャンバス


 

「Night night」 2年 茂木 ふたば F50 油彩・キャンバス


 

「移季葉々」 2年 佐藤 泰徳 F50 油彩・キャンバス


 

「宝石箱のバリアシオン」 2年 花田 瑞紀 F50 油彩・キャンバス


 

「ハマナス」 2年 安齋 雪華 F30 油彩・キャンバス


 

「Your purity equals your loveliness」 2年 内藤 杏 F50 油彩・キャンバス


 
【1年生】

「夢想」 1年 財津 空子 F50 油彩・キャンバス (優秀賞)


 

「夕幻」 1年 松田 彩 F50 油彩・キャンバス (優秀賞)


 

「誘惑」 1年 太田 愛里咲 F50 油彩・キャンバス (奨励賞)


 

「模索」 1年 藤井 優菜 F50 油彩・キャンバス


 

「期する」 1年 今村 美礼 F50 油彩・キャンバス


 

「秋麗」 1年 白坂 来望 F50 油彩・キャンバス


 

「レプリカント」 1年 藤井 新 F50 油彩・キャンバス


 

「変革」 1年 齊藤 瑞紀 F50 油彩・キャンバス


 

「白昼夢」 1年 小澤 采加 F50 油彩・キャンバス

今回はそれぞれがいつもとは違った表現方法を模索しました。構図、色、タッチ、見せ方などなど、構想段階でなかなかイメージが固まらない部員が多く、また制作に入っても壁にぶち当たって大いに悩みまくり、思いどおりに制作が進まないように感じていました。特に1年生は大きい作品はまだ2枚目、しかも夏よりも大きい50号。30号とは大きさも見せ方もまた全然違うわけで、文字通り壁のように立ちふさがるキャンバスにぶつかっていたようです。

もちろん完成のイメージを持って制作にあたるわけですが、いつもと違った表現や構図を取り入れたことで自身でなかなかそのゴールが想像しきれず、焦りと不安に押しつぶされそうになりながら、さらに冬休みが明けてすぐ出品といういつもよりも限られた時間での制作は、正直難航していたと感じます。

ただ、そのおかげで今回の制作を通して新しい発見や得た技術、表現手法を学んだ部員も多かったと思います。
おそらくそれらは今夏開催予定の高文連に活かされてくるはずです。高文連は全国につながる美術部最大の取り組み。ぜひ全国を目指して頑張ってほしいです。

入賞できた、できなかったという単純に『結果』がどうだったかという意味では、悔しい思いをした部員も多かったことでしょう。
しかしながら、改めて自身の制作を見つめ直す機会にもなったことでしょうし、また結果よりもチャレンジしたことによる収穫のことのほうが大きいのではないでしょうか。
今回入賞した作品たちは、やはりただの写真の模写ではなく、色やかたち、構図やタッチで自身の表現を追求したものが多かったように感じました。

高校生の部活動では、結果よりも過程が大事だと常々思っています。
そりゃいい結果は欲しい。けれど、最後まで諦めずに創意工夫を大切にし、粘って粘って粘りまくって自身と向き合う経験を積み重ねてきたことこそが、本当の意味での結果であり成長です。
とことんまで好きなことに取り組むことができる今を大切にね。これからも自分にしかできない表現を求め、さらなる高みを目指して頑張っていってほしいと願っています。

何枚でも ほら何枚でも
自信がないから描いてきたんだよ
何回でも ほら何回でも
積み上げてきたことが武器になる
周りを見たって 誰と比べたって
僕にしかできないことはなんだ
今でも自信なんかない それでも

全てを賭けて描く 自分にしか出せない色で
朝も夜も走り続け 見つけ出した青い光
好きなものと向き合うこと 今だって怖いことだけど
もう今はあの日の透明な僕じゃない

〜YOASOBI 「群青」より

 
 
それでは1月17日日曜日、搬入直前の様子から。
仮縁も取り付けられ、いよいよ出品…のはずなんですが、ギリギリまで己と戦っています。

まだまだ描いてます。最後の最後まで諦めが悪いのが市函美術部のいいところ。

展示紐の取り付けを行う人たち。

いよいよ作品を美術室から運び出します。

いざ出陣…!

無事、芸術ホールに作品を搬入することができました。天気が良くてよかったですな。

搬入終了後、記念撮影!お疲れさまでした!

というわけで、こちらは後日。
早速作品を鑑賞しに行ってきました。

冬アート展看板。

芸術ホール入り口から五稜郭タワーが見えます。

ずらりと並ぶ作品たち。

今年のはこだて・冬・アート賞は、彫刻と書の作品でした。ちなみに書は本校の書道部員の作品で、これまた素晴らしい書です。

皆で作品を鑑賞しました。

こちらは昨年大賞を受賞した方の作品。今年もとんでもないクオリティの仏像でした…!

思わず拝む部員たち。実は作者の方は某中学校の美術の教員で、本校部員の中にも中学校時代にお世話になっている部員もいるのでした。

しかし…本当にすごい作品です。顧問は偶然作者の方と会場でお会いしてお話をする機会があったのですが、フィギュアや仏像の話で大変盛り上がってしまいました。
この作品は日本のみならず、世界に持っていったら相当ウケるんじゃないだろうか…。

とっちーの作品の前でポーズする部員たち。

というわけで、ぜひはこだて・冬・アート展に行ってみてくださいね!
部員は今回の制作を通しての反省レポートをしっかり書きましょう!そして、活動も一段落した今こそ、改めて今自分にできることを考えて取り組んでいってほしいと思います。


道展U21結果発表!スポンサー賞に3名入賞!!



本日1月30日の午後3時に、第12回道展U21の結果が道展HP上にて発表されました。

今回の結果は、本校出品作品25点中、スポンサー賞に3点、奨励賞に11点合計14点が入賞しました。

<スポンサー賞>
札幌市長賞 1年 佐野 碧華 「ミモザ」
函館新聞社賞 1年 中川 志衣 「朝が舞台」
HBC賞 3年 森谷 美友 「empty」

スポンサー賞入賞作品はこちら(道展HPより)からご覧いただけます。

<奨励賞>
3年 阿部 遥 「帰りを待たせて」
3年 岡部 もな 「しぐさ」
2年 中安 瑠奈 「愛別の中で」
2年 山﨑 藍海 「まちかどに灯る」
1年 池田 眞琴 「Breathing」
1年 斉藤 璃音 「十六彩」
1年 田中 快 「第7章」
1年 内藤 杏 「憂」
1年 佐藤 泰徳 「郷愁」
1年 栃山 野乃花 「百獣の王ではないけれど」
1年 茂木 ふたば 「わたしいろ」

<入選>
3年 佐藤 みくに 「白寂」
2年 佐々木 穂香 「しあわせ」
2年 濱谷 莉光 「枯れ葉もいつかは青葉になるでしょ」
2年 黒江 仁美 「はざま」
2年 平川 由翠葉 「私が私であるために」
1年 安齋 雪華 「秋澄む」
1年 狩野 胡春 「靴ずれ」
1年 小林 穂乃花 「億劫」
1年 花田 瑞紀 「麗」
1年 松川 莉子 「閑静」
1年 藤村 恭己 「夢打ちひしがれて」

<道展U21全体>
入選総数826点  大賞1点 準大賞1点 スポンサー賞28点 優秀賞34点 奨励賞204点

午後3時の発表前は、なんともいえない緊張感が漂っていたわけですが…ふたをあけると、スポンサー賞が3点!これはかなり素晴らしい結果!ていうかスポンサー賞に1年生がふたりも入るって、なかなかすごいことだ。。
奨励賞は11点とこれまた結構多く、1年生の健闘が伺えますね…。作品総数826点のうち、ですからね…。
しかし…優秀賞はだれも入賞ならず…。結果については真摯に受け止めますが、良くも悪くもなんだか少し複雑な気持ちに…。まぁこれはどんな結果になろうと毎回思うんですけどね。
作品をつくっているのはまぎれもなく部員たちなので、それぞれが一喜一憂かと思うのですが、顧問としてはすべての部員の取り組みを知っていて…。だからどの結果についても全員分ぐわっとくるというか。そりゃもう嬉しい部分もあればすんごく悔しい部分もあり、なんともやりきれない部分もあり…なんていうかもう毎回めっちゃ複雑な気分です(笑)

まぁ、それぞれ悔しい!と思うのはきっと誰だって思うだろうし、そう感じることは大事なことだけど、果たして本当に悔しい!と人に言えるだけの努力や苦労をどれだけ重ねてきたのかな。結果を受けて、足りなかったものはなんだったのかな。ただ惰性で描いていたことはなかったかな。取り組みは完璧と胸張って言えるものだったのかな。そこに甘えはなかったかな。自ら工夫して考えて悩みながら制作してきたかな。。

それらを謙虚に振り返り、これからにどうつなげていくことができるかが何より大事なことだと思います。前向いて行くしかないもんな。

まぁ…50号って…ぶっちゃけ描くの大変だよね。だから、正直完成させるだけでもすごいことだと思う。高文連のあとに入部してきたふたりは、本当に大変な思いをしながら頑張ってきたと思う。出せただけでもう素晴らしい。もちろん、他の人たちだってこれまでずっと頑張ってきたよね。
でも、前回の高文連やそれ以前の活動で出てきた反省点をどれだけ解消しようと思って動けたかと考えると、、正直、んーーーって思う人もいます、よね?入賞していても、していなくてもさ。

だからこそ、しっかりと振り返って、今回の取り組みをいい意味での後悔にしよう。そうやって、少しずつ成長していこう。

と、まずは結果報告でした。
2月1日〜2日は札幌市民ギャラリーに遠征します。たっくさんの個性あふれる作品たちに出会えるのが今からすごーーーく楽しみです♪