校舎内の景色42


校長の谷川です。COVID19のために、なかなか学校にお越しいただけない保護者のみなさまに向け、学校の様子をお伝えします。今回のテーマは、「見学旅行 その3」です。

今回は生徒に学んで欲しい「プロの仕事」についてお伝えします。見学旅行を行うのにたくさんの方に係わっていただきました。まずは、お世話いただきました皆様に感謝いたします。その中で、特に「すごいな」と私が思った方々を紹介します。まず、北海道バスのガイドさんです。バスに乗ってすぐに「みなさんはバスの中は暇で退屈だと思っているでしょ?」とガイドさんに言われ、私はどきっとしました。お恥ずかしい話しですが、コロナ禍で話すことにも制限がある中で、バスの中で何ができるのかまでは、あまり意識が向いておりませんでした。しかし、バスでの旅行が始まり、ガイドさんのお話を聞きながら引き込まれてしまいました。生徒の疲れ具合などを観察・配慮しながら、そのときに走っている場所や文化の情報を案内してくれました。私が見ている限りでは、ガイド教本(タネ本)を一度も、チラリとも見ずにガイドしてくれました。最新のデータを使い、情報は正確で新しいものばかりです。函館から旭川、白老(ウポポイ)までどこに行っても話ができるその知識には感嘆しました。私が考えたことの一つは「いったいどれだけの時間をかければ、このガイドさんのレベルになるのだろう」ということでした。手間暇掛けて、学び続ける「プロのすごみ」と「すごいことを何気なく普通にやってみせるプロのかっこよさ」を感じ取りました。

そして、もう一つが旭川で宿泊したホテル「星野リゾートOMO7旭川」の「おもてなし」です。このホテルでは、部屋の扉を開けた瞬間に、「わ~っ」と声を出す生徒が多数いました。予想していた部屋のようすと「良い意味でかなり違っていた」からだと思います。「ただ泊まる」のではなく「部屋で楽しくすごす」ことをコンセプトに内装や構造が工夫されていました。さらに、朝昼晩の三食をOMO7でいただきましたが、その手の込みように脱帽です。総支配人に話を伺うと「温かいものは温かいうちに召し上がっていただくために、全てコース料理にさせていただきました」とのことでした。ホテル側にすれば、セット料理にすれば人員も少なくてすむところを「あえてコース料理を選択」してくれました。ホテルのプライドと接客へのこだわりが、見て、食べて、過ごして感じ取れる「おもてなし」として実感できました。

見学旅行のしおりには入っていませんでしたが、「本物(プロ)のすごさ」に生徒たちが気づき、いつか思い出す日が来ることを願っています。

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