地域探究学習の取り組み

 函館学は市立函館高等学校にしかない学校設定科目です。函館唯一の市立高校として、函館のことを様々な視点から学んでいきます。

 函館学は3つの単元で構成されています。

 1つ目は講演会です。講演会は函館学を学習するにあたり、事前学習として函館の街の魅力について様々な角度で学びます。

 2つ目は函館学講座です。函館学講座は地域の様々な方々に講師になっていただき、それぞれの専門分野について話していただき、その後講師の方から出された課題について、グループで話し合いその結果を提言というかたちで発表します。
 
 そして、3つ目は地域探究学習、地域探究学習は、地域の色々な事業所にお願いし、それぞれの分野を活かした講座を開講していただき、生徒たちは自分たちの興味がある講座を選択し受講します。これらの講座を受講することで、函館をはじめとした道南地域についての理解を深めるだけでなく、自分の進路を考えるきっかけももらうことができます。

 それぞれに単元に出席し、そのあとでレポートを書き、それを提出したら、単位の履修・習得が完了します。

令和4年度の地域探究学習の取り組み(一部)

『「道南経済レポート」の作成と企業訪問~新型コロナウイルスが函館経済に与えた影響を見てみよう~(北海道財務局函館財務事務所)』
 この講座は、「道南経済レポート」の作成過程を通じて、新型コロナウイルスが函館経済にどのような影響を及ぼしたのかを学んでいくことを目的としています。この講座を通じて僕は以下のことを学びました。

 この講座は2日間にわたって行われました。
 初日は函館財務事務所で、函館財務事務所が経済調査をする理由、「道内経済レポート」についてお話を伺い、過去に経済レポートを発表したときの映像を見て、2日目に何を行うかを確認しました。
 国においては予算編成をおこない、お金の使い道を決めていますが、その作業をするうえで、地域の経済がどのような状態にあるのかを把握することが大事になってきます。そのため、函館財務事務所では渡島・檜山地方の経済の状況を調査しています。
 函館財務事務所では、道南経済を調査した結果を「道南経済レポート」として公表しています。そのレポートは住宅着工戸数や有効求人倍率などの経済データを収集し、民間企業へヒアリング調査を行います。経済データやヒアリング調査をもとに個人消費や住宅建設などの項目別や道南経済全体の景況感を判断して作成しています。
 2日目は企業訪問を行いました。管内民間企業の経済状況などを聞き、仕事の現場を実際に見学しました。終わったら、函館財務事務所に戻り、振り返りや意見交換などを行いました。
 参加したほかの生徒は「もともと経済に興味があり、将来は金融関係の仕事に就きたく、道南地区の経済状況を現場で調査することで経済への関心がより一層高まりました。」と言っていました。

『東大生とサイエンスショーを企画・運営(サイエンスサポート函館)』
 函館では毎年はこだて国際科学祭が開催されており、科学を身近に感じられたり、科学を通して世の中の問題を考える様々なイベントが行われています。
 この講座に参加した生徒たちは、東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCASTのみなさんといっしょに実験を通じて、科学の楽しさを伝えるサイエンスショーを行いました。ショーの内容はYouTubeに公開されています。
 
https://www.youtube.com/watch?v=BehJJcLzTww
【はこだて国際科学祭】高校一年生がサイエンスショーに挑戦してみた(東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCAST)

この文書は地域探究学習の講座「地域探究学習での学びを発信しよう」を受講した生徒が作成しました。

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