市函の小窓6 「すごい図書室 その2」


校長の谷川です。年度が替わりCOVID-19の猛威が沈静化することを期待していましたが、どうもそうはいかないようです。今年度も保護者のみなさまに向け、学校の様子をお伝えします。「学校に普通にある小さなもの(こと)」を紹介します。

今回も「図書室」について紹介します。前回は図書室の特徴の1つとして「圧倒的な新書の量」を紹介しました。今回はもう1つの特徴である「充実した多読用“英語本”」について紹介します。英語科が継続して取り組んでいる学習活動のひとつが「多読」です。かなり昔、英語授業では、「英文を日本語に正確に訳すこと」が中心になっていた時代がありました。しかし、現在は4つの技能(聞く、話す、読む、書く)をバランスよく身につけることを目指す授業を展開しています。その一環として、英語科では「多読」に取り組んでいます。ネイティブの子供が初めて読む「絵本レベル」から始めて、グレードを上げていきます。はじめは「こんな絵ばかりの本を読んでも力がつくのか?」と思うかもしれません。しかしポイントは「ネイティブの子供の読書体験を追体験する」こと、そして「日本語にすることなく英語の言葉の感覚を体にしみこませること」です。そのためには、「量をこなす」ことが必要になります。ですから、どんどん読み続けていくことが大切になります。「量的な経験なしに、質的な向上はあり得ない」という発想です。文字通りに「多読」です。その「多読」のための英語本が図書室に設置されています。新書に比べると、あまり量がないように見えるかもしれませんが、本当に簡単なもの(レベル0)から一般レベルまで一通り揃っています。(これも私が勤務してきた高校の中では一番充実しています。)市函生にとって、これからも「知的冒険の場」として図書室が活用されていくことと思います。

*